新特急なすの日和

205系500番台R3編成。この姿が疾走している場面を見ることはできない。(2009年7月18日撮影)

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また千歳線で設備点検

11月9日の夕刻頃、千歳線・新札幌~上野幌間の上り線で設備点検が行われ、ダイヤ乱れが発生していたようです。札幌1939発釧路行き特急おおぞら11号(4011D)は、現在3時間遅れで運転しているとのこと。このまま3時間遅れを引きずると、釧路到着は2655。つまり、午前3時近くの到着ということになります。→その後、大雨の影響もあってか、幕別~釧路間まさかの部分運休。しかも、さらに40分遅延で、合計3時間40分遅れで運転中ということです。営業キロで計算したところ、釧路駅より114.1キロ手前での打ち切り。釧路へ行く予定だった乗客は一体どうなるのでしょうか。また、そのあとに出発する、札幌2110発帯広行き特急とかち9号(39D)の表記はどこにもなかったので、定時運行したのか、もしかすると運休にしたかのどちらかでしょう。
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2021年11月2日 札幌駅改札前にて筆者撮影 予算配分を全く間違えているのが垣間見える瞬間

しかしながら、千歳線の同区間では、ちょうど先週の2日にも設備点検(信号故障)で多数の列車に運休・遅れが発生していました。千歳線は、言わばJR北海道の路線の中でも「大動脈」と言われる路線。普通列車快速エアポート、各方面特急列車の定期列車はもちろん、貨物列車や、本数は僅少ですがリゾート列車等の臨時列車も走る訳ですから、ひと度トラブルが起きると千歳線はおろか、他の路線にも影響が波及するのは言うまでもありません。新千歳空港へも、空港連絡バスという代替手段があるとはいえ、利用客も大混乱に陥ってしまいます。現に、この日空港連絡バスは満席の便が相次ぎました。「空港アクセス列車」という大きな使命を与えられている快速エアポートも、路線に穴が開けば意味が無くなります。
現在、札幌駅北口では北海道新幹線幌延伸に向けた大工事が進められていますが、「大動脈」の路線に何らかの爆弾を抱えているのであれば、今すぐそれらの予算のほとんどを設備改修に充てて、少しでもこのような事態を減らすべく、その改善に取り組むべきと私は考えます。主力路線で、1週間で2度同じようなトラブルを起こしたのですから、上層部も「新幹線」一辺倒の考えをすぐに改めるべきです。そこまでして、「北海道新幹線幌延伸2030年度末開業」に拘る必要があるでしょうか。確かにメリットは多くあるかもしれません。しかし、それを差し引いても、いつ潜んでいる問題が大爆発を起こして、今度は取り返しがつかない事態にもなりかねません。

それらの点を、一度冷静になって考えていただきたく思うばかりです。